京都市生まれ。故レナード・バーンスタイン、小澤征爾に師事。89年「ブザンソン国際指揮者コンクール」優勝。現在パリ管弦楽団、ベルリン・ドイツ交響楽団・イタリア国立放送交響楽団、スイス・ロマンド管弦楽団など欧州の主要オーケストラに毎年多数客演を重ねている。国内では兵庫県立芸術文化センターの芸術監督、シエナ・ウインド・オーケストラ首席指揮者を務める。91年「第2回出光音楽賞」を受賞。
2010年08月29日 09:30

 2010年、僕の夏の締めくくりは、兵庫で毎年行なっている、スーパーキッズ・オーケ
ストラの演奏会です。このブログが更新される日曜の午後、西宮の兵庫県立芸術文化
センターで小学三年生から高校三年生の38名で構成された弦楽合奏の素晴らしいアンサンブルが披露されます。チケットはありがたいこと毎年応援してくださる皆さんも
多く、発売と同時に完売いたしました。このオーケストラは兵庫のホールがオープンする2年前に誕生しました。最初は若い音楽家の教育が目的でしたが、彼ら本当にすごい音を出すのです!子供達は春に全国で行われるオーディションで選ばれ、練習を重ねてきました。指導者からの指示だけでなく、自分達で議論をして、自主的に音作りを繰り返し、夏には僕も合流して河口湖で合宿も行いました。長く熱い夏でしたが、今日の日を音のために完全燃焼して、子供達と共に夏を締めくくります。いつか彼らと一緒に日本を飛び出し、世界の舞台に立てたらと真剣に企んでいます。

 さて、放送はゲーム音楽の特集でした。僕にとっては、青春と共に発展してきたゲー
ム音楽。錦織鍵さんほどではないですけれど、僕も今までに手に入れたゲーム機種は
20種類を超えています。ゲーム音楽において、こんなにもオーケストラを大事に様々
な作曲家が考えてくださっていることは、大変感動でした。同時に思ったことは、例
えばゲームセンターでは色々な音が混ざりあっています。現代はデパートやショッピ
ングセンターも同じで、時にこれは耐えがたい雑音になってしまいます。これも現代
の音楽のあり方なのかもしれませんが。こうした今の音楽の現状をちゃんと認識した
上で、これからの音楽の在り方を考えると、究極の音の楽しみ方はアコースティック
のライブと言うことになるのでしょうけれど、スピーカーに向かうことすら少なくなった現代人にとって、ゲームの始まりのテーマ音楽、ステージをクリアした達成感の中で聴くエンディング音楽というのは、人の心に届いているという面で大変意味のある体験なのかもしれません。そして、音へのこだわりを持ち続けているこうした素晴らしいゲーム音楽の作曲家のみなさんは、本物の音を体感してもらう為に大きな役目を担っていらっしゃると強く感じました。